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【国内事例】ゲームプランナーの自立的なデータ活用の実現に向けてThinking Dataを採用

f4samurai

企業サイト https://www.f4samurai.jp/

f4samurai、ThinkingDataを採用
f4samurai、ThinkingDataを採用

ーはじめに、お二人の業務上のミッションについて教えてください。

多田  主な役割はクラウドインフラエンジニアとして、AWSなどのクラウド周りを担当しています。もともと入社時にはクラウドインフラエンジニアのポジションがなかったため、一人目としてジョインしたのち、現在は全タイトルを横断的にサポートしています。

 

 

f4samurai多田さん

<田中 岳氏>
 

田中  私は多田さんとは異なり、サーバーサイドのエンジニアとしてスマートフォン向けゲームの開発・運用業務に従事しています。多田さんとはほぼ同じ時期にジョインしたので、同期のような関係です。

f4samurai田中さん

<田中 岳>

ーThinkingData導入前の課題や背景を教えてください。

多田  f4samuraiではもともと、データ分析やデータ活用はゲームプランナーが担当し、データ抽出はサーバーエンジニアチームが担当するという住み分けにしていました。しかしこの体制だと以下のような問題が発生し、業務が非効率になっていました。

  • ゲームプランナーからの依頼内容にミスや認識の齟齬があり、データ抽出が二度手間になることがあった
  • データ抽出にコーディングが必要で、エンジニアの工数がかかる
  • エンジニアが抽出したデータにミスがあり、手戻りが発生することがある

結果として、サーバーエンジニアチームは本来の開発業務に集中できず、プランナー側も依頼内容の作成やコミュニケーションにコストがかかり、会社全体としての効率性が低下していました。そのため、コーディングの知識を持たずともデータ分析ができるThinkingDataの全社的な導入を進めました。

 

ーThinkingData導入の決め手は何でしたか?

多田  決め手は、ゲームプランナーが自律的にデータ分析を行うイメージが持てたことです。ThinkingDataはゲーム業界に特化しているため、ほとんどの分析ニーズをノーコードで満たせると感じました。これにより、データ分析業務のオペレーションを見直すことができ、業務の効率化につながると確信しました。また、導入コストが想定よりも低かった点も大きな後押しになりました。田中から詳しく説明があると思いますが、ThinkingDataのデータアナリストが導入を支援してくれたため、社内の工数が最小限に抑えられたことも魅力的でした。

 

ーありがとうございます。実際の導入プロセスについて教えてください。

田中  タイトルにもよりますが、概ね1ヶ月程度の導入作業を経て、活用が始まりました。以前導入した他社ツールでは、データベース内のデータ構造設計を自社で行う必要がありましたが、ThinkingDataでは専属のデータアナリストがゲームを実際に操作しながらデータプランを作成してくれました。また、KPI設定やダッシュボードの初期設定も支援いただき、導入は非常にスムーズでした。

また、データインポートも柔軟に対応していただき、専用SDKの導入と過去データのインポートの両方を実施しました。SDKに関しては、一度導入すれば任意のタイミングでデータ取得のイベントをトリガーできるため、ゲームの仕様変更や追加データが必要になった際にも容易に対応できる点が魅力です。

 

多田  システムの導入自体は比較的スムーズでしたが、社内に定着させるのは少し苦労しました。当社のゲームプランナーはこれまでデータ分析を大きな制約の中で進めてきた背景があるので、。ThinkingDataのような柔軟なシステムに慣れてもらう工程が必要だと考えました。そこで週1回の勉強会を実施し、全員に参加を促しました。最初は「そんなに頻繁に勉強会をする必要があるのか?」と疑問の声もありましたが、結果的にこれが功を奏し、ThinkingDataが社内に浸透していきました。今では、プランナーの皆さんが率先してThinkingDataの活用マニュアルまで作成しようとしています。

 

ー実際にThinkingDataをゲームプランナーの方々が活用するようになって、どのような変化がありましたか?

多田  ThinkingDataを導入する前は、各プロジェクトごとにデータ分析用のインフラを整えていました。その結果、同じKPIでもプロジェクトごとに微妙に定義が異なり、ひとつのプロジェクトで得た知見を他のプロジェクトに活かすことが難しいという問題がありました。一方で、ThinkingDataは全プロジェクトを横断して活用することを前提に導入しているため、分析方法を統一することができました。これにより、一度覚えた分析手法を他のプロジェクトにも適用でき、無駄な工数が大幅に削減できると感じています。

また、導入当初の狙い通り、サーバーエンジニアチームのデータ分析に関わる工数が大幅に減少しました。以前は月に1回程度、データ分析の依頼があり、平均して3営業日ほど対応に時間を割いていましたが、現在ではほとんどそのような依頼がなくなりました。結果として、1ヶ月に約3営業日分の工数が削減されました。エンジニアの方ならお分かりかと思いますが、集中している作業中に割り込まれると、その後のキャッチアップに時間がかかります。そのため、実際には3営業日以上の工数削減につながったと実感しています。

 

田中  プランナーのデータ分析に関しても、以前と比べて大きな変化が見られます。まず、分析の回数が増えただけでなく、分析の深さも増しました。例えば、以前は会議のためにKPIをエクセルに転記して共有していましたが、ThinkingData導入後はダッシュボードをそのまま会議で投影し、必要があればその場で分析を行うことができるようになりました。これにより、会議の進行がスムーズになり、資料作成の工数も削減されました。

フィルター柔軟性

さらに、以前はDAU(デイリーアクティブユーザー)などのKPIを一律に見ていましたが、最近ではユーザーをセグメントごとに分けて分析するようになりました。セグメントごとの分析によって、これまで見えてこなかった示唆が得られるようになり、今では新しく取得したいデータについて相談されることも増え、データ活用への意識が高まっていると感じています。

 

ー貴社で特によく活用されているThinkingDataの機能はありますか?

田中  よく活用しているのは、KPI分析においてユーザーをセグメントに分けるタグ・コホート機能や、イベント分析、ファネル分析を組み合わせることです。たとえば、新規ユーザーと既存ユーザーに分けてゲーム内の行動をモニタリングしたり、成熟ユーザーを定義して、ログインボーナスだけを受け取ってゲームプレイをしていない滞留ユーザーがどの程度いるのかを把握しています。セグメントごとに分析することで、多くの示唆が得られています。

特によく活用されているThinkingDataの機能

<サンプルデータを用いたThinkingDataのイベント分析>

 

サンプルデータを用いたThinkingEngineのファネル分析

<サンプルデータを用いたThinkingDataのファネル分析>

 

また、カスタマーサポートでもThinkingDataを活用しています。ThinkingDataはユーザーごとのイベントデータを紐づけているため、個々のユーザーの行動を詳細に確認できます。以前はユーザー単位の動きを細かく確認するにはサーバーエンジニアがログから抽出する必要があり非常に手間がかかりましたが、今では問い合わせがあった際にプランナーがThinkingDataからユーザーごとの行動を簡単に確認できるようになりました。

カスタマーサポートでもThinkingDataを活用

<サンプルデータを用いたThinkingDataのユーザー行動シーケンス>

 

ー今後の展望について教えてください。

多田  ThinkingDataの導入と定着が進んだことで、サーバーエンジニアチームとして本来取り組むべき開発業務により集中できる環境が整いました。今後は、さらに高度な開発業務に挑戦し、技術力を高めていきたいと考えています。また、新しい技術の導入やインフラの改善にも注力し、これからも業務効率化を進めていきたいです。

 

田中  今回の導入により、ゲームの現状を細かく可視化できるようになり、「なぜそれが起こるのか?」という問いに対する示唆を得られるようになりました。今後は、得られた示唆をもとに仮説を立て、それをゲームに反映してPDCAサイクルを回していきたいと考えています。データ分析を通じて、ゲーム開発と運営の知見を蓄積し、会社全体としてのゲーム開発・運営能力をさらに高めていきたいです。

f4samurai(左)田中さん(右)多田さん


 

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